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貴方のショップの成長が止まったときの対処法

おかいもの研究室の柏木です。ブログ

本ブログに2016年6月13日に投稿した、消費者視点から考えるプロジェクトファシリテーション「消費者ファースト思考」こちらをJECCICA向けに加筆修正したものを、掲載いたします。


テーマは「貴方のショップの成長が止まったときの対処法」

貴方のショップの成長が止まったとき、何から始めますか?

貴方のショップの成長が仮に止まったとき、何から始めますか?
貴方のネットショップを再び成長軌道に乗せるという「ゴール」のために、何から始めますか?
おそらく、ショップのリニューアルやランディングページの改善、新しい商品の開発や仕入れ、業務フローの改善、会員向けの施策の強化、広告費用の追加、組織力の強化(チームビルディング)など、様々な対応プランを検討しプロジェクト化して実行すると思います。

しかし、簡単には成果はでません。それは何故か?
それは、プロジェクトはとても難しいからです。

プロジェクトはとても難しい

私は成功、失敗、頓挫、ペンディングという中途半端な保留状態問わず、かなりの数のプロジェクトを経験しています。
役割はプロジェクトリーダーと言う現場の責任者で関わる事が多く、プロジェクトの最初の難関は「プロジェクトに共通の理解と共感をメンバー全員に持ってもらう。」これをどう乗り越えるか!と言うことでした。
「プロジェクトに共通の理解と共感をメンバー全員に持ってもらう。」
これができれば、関係者全員が一丸となりプロジェクトの成功の確率が高くなるからです。

しかし上手くは行きません。
何故なら、プロジェクトには成功の確立を下げる様々なマイナス要因があるからです。

プロジェクトの成功の確立を下げる5つの事象

1)期待値がメンバーで大きく異る

プロジェクトには異なる職務のメンバー、組織上の利害関係か必ずしも一致しないメンバーで構成されることが多く、それぞれの期待値は大きく異なる場合が多い。例えば、ネットショップのリニューアルを例としても、それぞれの期待値は異なります。

  • 経営者や店長は早く売上が欲しい、だからとにかく早くリニューアルを完成させたい。(期限が最優先事項)
  • デザイナーはデザインに凝りたい。バナー1つにもこだわりたい。(デザインのクオリティが最優先事項)
  • お客様電話担当(CS)は、お問い合わせが減るように、色々なページに注意事項を列挙したい。(お問い合わせが減ることが最優先事項)
  • エンジニアは新しい技術を使ってみたい。チャットボット(chatbot)を導入してみたい。(チャットボットの導入が最優先事項)
  • 実店舗の担当は、ネットショップで実店舗のキャンペーンを宣伝するページが欲しい。(実店舗への誘導が最優先事項)

2)合意形成は難しい

プロジェクトを推進するためには沢山の事を判断しないといけません。
でも上記のように色々なメンバーがいる中では、皆が納得する共通の判断基準を作ることがとても難しく、結果として合意を得ることも難しいのです。

3)権限は強引に行使すべき?

じゃぁプロジェクトリーダーが、その権限として(強引に)進めようとすると反発されますね。経営者が言っても同じ。
そして、やりすぎると人は離れていきます。影でブラック企業と言われるかもしれませんね。

4)過去事例にも頼れない

そもそも論としてプロジェクトには反復性があまりない。(反復性のあるものなら最初からやっている。)
常に新しい課題が発生し続ける。
つまり過去事例にも頼れない。

5)失敗したら直ぐバレる

そして目的と達成までの期限、具体的な成果も明確と言うことは、成功と失敗の判断が明確と言うこと。
失敗したら直ぐバレる。と言うこと。
成果が出ないと直ぐバレる。と言うこと。

会議は踊る、されど進まず

あらためて「プロジェクトに共通の理解と共感をメンバー全員に持ってもらう。」とは、どういう状態でしょうか?

再びネットショップを例に取ると
今回のゴール
・ネットショップを再び成長軌道に乗せる

ゴールの上にある目的(最終的な事象)は例えばこんな感じでしょうか。
・ネットショップの単独黒字化し、○年後に年商○○億円

ゴールを達成するための各プロジェクト、つまり主要成功要因は例えば以下のようなものですね。

  • ショップのリニューアル
  • ランディングページの改善
  • 新しい商品の開発や仕入れ
  • 業務フローの改善
  • 会員向けの施策の強化
  • 広告費用の追加
  • 組織力の強化(チームビルディング)

など

そしてよくあるプロジェクト会議での会話「ゴールがよく分からない。正しいのか?」「結局売上なの?ブランディングなの?ネットショップが重要なの?実店舗が重要なの?」「これをやるべき、いやこっち」と主要成功要因と関係者の期待値も入り乱れて「会議は踊る、されど進まず」が直ぐに発動されます。

繰り返しますが、プロジェクトには異なる職務のメンバー、組織上の利害関係が必ずしも一致しないメンバーで構成されているからです。会議が踊るのは、ある意味必然なのです。
じゃぁ、こうしたらどうでしょうか?

貴方のショップの成長が止まったときは「今、この瞬間の消費者の姿」を確認しましょう
今、この瞬間の消費者の姿をプロジェクトに関わる人全員で確認するのです。「目的」と「ゴール」の間に入れるのです。プロジェクトに集中する(させる)ためには、大きな目的よりも、目の前の消費者の姿が大切という考え方です。「消費者ファースト思考」です。

「今、この瞬間の消費者の姿」をプロジェクトに関わる人全員で確認する方法「消費者ファースト思考」

「今、この瞬間の消費者の姿」をプロジェクトに関わる人全員で確認するため方法は3つの視点での確認から始めます。

1)スタッフが持っている消費者のイメージを確認します。(スタッフの消費者のイメージ)

  • 経営者や店長は(間違いなく)ショップに来る消費者イメージを持っていると思います。それを語りましょう。
  • 経理から営業担当、デザイナーなど色々な人の意見も聞きましょう。アルバイトにも聞きましょう。
  • 経営者や店長の言葉に誘導されない事が重要です。(ファシリテーションが重要)

2)プロジェクト担当者、ネットショップに関わる色々なスタッフに「お買い物」をしてもらいます。(スタッフの消費者体験)

  •  経営者、店長、デザイナー、エンジニアなど、ネットショップに関わる色々な人に、消費者の気持ちになってもらい、その気持ちで自分たちのネットショップで「お買い物」をしてもらいましょう。
  • 参考としている他社のネットショップでも「お買い物」をしましょう。自社の良い点、悪い点が見えてきます。

3)消費者に実際に聞いてみる。消費者(お客様)が、お買い物をしている所を見てみます。(今、この瞬間の消費者の姿)

  • 貴方のネットショップの消費者に聞いてみましょう。(アンケートやインタビュー)
  • 消費者が貴方のネットショップで「お買い物」をしている所を見てみましょう。(ユーザテスト)
  • 参考としている他社のネットショップでも見てもらいましょう。自社の良い点、悪い点が見えてきます。

※ユーザテストについて
ユーザテストは本格的に行うとテストの計画・設計から実施まで非常に多くの手間とお金がかかります。
しかし手軽に行う事ができるサービスもあります。リモートでのユーザテスト(Usertest Express https://usertesting.jp/express)です。1分程度で設定でき、1調査5000円からです。興味がある方はまずはサイトを見てみましょう。
(ユーザテストの詳細については本コラムでは割愛いたします。)

3つの視点を交錯させます。

そして

  • スタッフの消費者のイメージ
  • スタッフの消費者体験
  • 今、この瞬間の消費者の姿

からギャップを整理、分析して、皆で理解するのです。共通の言語として理解するのです。

スタッフの消費者の(理想的な、または勝手な)イメージは「こういう動きをするであろう。このバナーなら目立つだろう。この説明なら問題ないであろう。30代の男性ならこの商品なら絶対興味を持つだろう。」というもの。
これをスタッフが消費者の気持ちになって自分たちのネットショップを体験してみると、そもそも自分たちは正しいのか?思い込みなのではないか?がある程度見えてきます。
さらに実際の消費者で確認して客観的に判断を行う。
と言う流れです。

そのギャップは貴方のネットショップの大きな課題でもあるのです。しかも消費者視点からメンバー自ら導き出した課題です。課題の大きさはギャップの大きさと比例します。

そして消費者視点からメンバー自ら導き出した「課題」は「ゴール」とセットで語る事が重要です。「ゴール」をより具体的にするのです。

■今までの「ゴール」
・ネットショップを再び成長軌道に乗せる

■消費者視点を取り込んだ「ゴール」
・ネットショップを再び成長軌道に乗せるために、消費者の○○○の行動を考慮にいれて改善する。

そして、「ゴール」を達成するために、そこから様々なプロジェクトに落とし込みます。 より具体的になった「ゴール」はプロジェクト優先度や仕様作成などにとても役立ちます。

まとめ

  1. 貴方のネットショップが成長に行き詰まったとき、闇雲にプロジェクトを沢山立ち上げても成功の確度は上がらない。
  2. 消費者視点に立ち、メンバー自らが導き出した「課題」が重要。「課題」を設定する有効な手段が「消費者ファースト思考」
  3. 消費者視点の「課題」で「ゴール」をより具体的にする。そこからプロジェクトを実行する。
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