アイトラッキング(視線計測)の原理(仕組み)について

目は口ほどに物を言う。アイトラッキングとは『人がどこを見ているか』を調べる技術です。

この記事は、アイトラッキング(視線計測)技術の世界最大手、トビー・テクノロジー株式会社様の「アイトラッキングの原理」についての資料の記事化の了承および画像の提供をして頂きました。

アイトラッキングの原理の概要

アイトラッキングとは『人がどこを見ているか』を調べる技術
視線計測の方法には、2つのタイプがあります。

接触型
1.サーチコイル法
コイルを組み込んだコンタクトレンズを被験者の眼球に装着する
2.眼球電位法(Electro-oculograpy;EOG法)
角膜と網膜の間の電位差を利⽤

非接触型※トビー・テクノロジー社はこのタイプ
1.強膜反射法
被験者の目に弱い赤外線を当て、カメラで撮影する
2.角膜反射法
被験者の目に弱い赤外線を当て、カメラで撮影する

Tobiiアイトラッカーの測定原理

1.瞳孔-角膜反射法
PCCR ; Pupil Centre Corneal Reflection
2.明/暗瞳孔法
the Bright/Dark Pupil Effect

視線の向き(眼球の向き)が変わると、瞳孔の中心位置とプルキニエ像の位置関係が変わるため、それを専用のアルゴリズムによって注視点として記録します。

明瞳孔法と暗瞳孔法

 

明瞳孔法:青い瞳に最適。

暗瞳孔法:黒い瞳に最適。

使用する前に必要なキャリブレーション

実際に視線計測をする前に、被験者ごとにキャリブレーション(補正)を⾏う必要があります。人によって眼の形が違い、それによってアイトラッカーから照射された赤外線の反射や瞳孔の見え方が変わってくるためです。

キャリブレーションとは目の特性(下記)による違いを測定する処理で、眼球の向きを注視点の位置関係を正確にします。画面上のいくつかのポイントを見る際の眼球の状態を把握し、どんな眼の形や動きをするかを設定(最適な3D眼球モデルを選択)します。

・被験者の眼球の大きさ
・眼鏡・コンタクトの着用の有無
・周囲の照明環境
・明瞳孔法/暗瞳孔法のどちらが適しているかの判定

アイトラッキングの精度について

アイトラッキングの精度を表す言葉として『精度』と『正確度』があります。

精度とは、異なるタイミングで同じ場所を見た場合に発生するズレの大きさを言います。精度が良い状態は、ある場所を狙って投げたボールが少ないズレで同じ場所へ飛んで行く状態です。

正確度とは、そもそも実際に見た場所と記録された注視点のズレの大きさを言います。正確度が良い状態は、ある場所を狙って投げたボールが、狙った場所を中心として飛んで行く状態です。

 

 

実際にアイトラッキングを行ったデータで見てみると、左から順番にこのように出力されます。

良い精度・悪い正確度

 

 

良い精度・良い正確度

 

 

悪い精度・悪い正確度

まとめ

・瞳孔の中心位置とプルキニエ像の位置関係で視線を特定している。
・被験者の目に弱い赤外線を当て、カメラで撮影する。
・テスト前は被験者ごとの特性を計測するためのキャリブレーション(補正)を行う。