【宣伝はお断り!?】旅行情報サイトをスマートフォンでアイトラッキングしてみた(3/4)

パソコンやスマートフォンで利用できる、様々なサービスのユーザビリティについて、アイトラッキングを使いながら考えるコーナーです。

近年のECサイトは、コンテンツマーケティングが重要と言われています。商品の利用シーンを日々ブログに投稿したりすることで集客力が高まっているといった成功事例が、数多く記事化されています。

一方で、そもそも物販を行わずコンテンツだけで運営されているサービスも数多く存在しています。そのようなサービスは、どのようなにコンテンツを提供しているのでしょうか。何か、ECサイト運営のヒントが見つけられるかもしれません。

旅行情報サイトのFind TravelRETRIPをアイトラッキングしながら調査してみました。

調査内容

今回もアプリのみの調査です。

Find Travel 旅行・観光・グルメのまとめアプリ
RETRIP 旅行・おでかけ・観光の無料まとめアプリ

被験者は、沖縄やニュージーランドに旅行へ行きたいと話す20代女性。両アプリとも利用は初めてのようです。

前回同様に以下の状況を想定してもらいました。
・隙間時間にちょっと眺めてみるようなシチュエーションを想定
・旅行へ行きたいと思っている場所の情報をチェックする

更に3回目の今回は、『気になった記事をお気に入りに追加する』というお願いも追加しています。

Find Travel

まずはFind Travelです。

アプリを起動し、最初はおすすめの記事をいくつかチェックしますが、その後問題なく『沖縄』のページへたどり着きます。お気に入りの追加も、問題なくできています。

Find Travel

登録したお気に入りの呼び出しも全く問題なしです。

 

Find Travel

動画では分かりませんが、記事自体は興味のある物が多いようで、頻繁にお気に入り登録されています。記事の最後の方には外部リンクが設置されていて具体的な費用を確認できたり、記事そのものが格安プランの紹介だったりしてじっくり読んでいます。

 

Find Travel

続いてニュージーランドの情報もチェックします。1回目と2回目では苦労が見えたピンポイントな地域の絞込ですが、今回は難しそうな様子は見られませんでした。

しかし、ミスタップや、タップしても中身が表示されないなど、やや使いづらさを感じているようです。

 

 

Find Travel

RETRIP

次はRETRIPです。

トップページにちょうど沖縄関連の記事があったのでそちらを閲覧します。スクロールできない問題が発生しますが、すぐに解消できているのでそれほど問題無いでしょう。

 

RETRIP

地域の絞り込みには、少し苦労します。『ピックアップ』や『イベント』の並びに『エリア』というものが存在することがすぐに想像できなかったようです。

・左上のメニュー内に検索機能があると思ったけど見つからない(実際にはキーワード検索は可能)
・メニューを閉じるのに時間がかかる
・右の方へ画面をスワイプするが、各画面に最初に表示されるガイドがスワイプを邪魔する

 

RETRIP

とはいえ、無事沖縄の記事一覧ページに辿り着くことが出来ました。ビーチをランキング付けした記事を閲覧する際、まず画面最下部までスクロールする動きが見られました。どうやら『1位から見たい』そうです。

スクロールする際に、どこまでスクロールしたか確認するため、画面右に表示される小さなスクロールバーをしっかり見ています。

RETRIP

ところどころ、使いづらそうにしている場面もあります。Find Travelと比較すると、その場へ行く方法はアプリ内で分かりにくいようです。
・ビーチの詳細を見たいのにホテルらしき情報が出てくる
・真っ白なページが表示される
・地図を表示するが地図そのものが表示されない

続いて、動画を再生しているところです。CMに使われたビーチがあるということでCM映像を確認できるのですが、15秒ほど再生された時点で目的のビーチが現れず、手動でシークバーを動かしています。

RETRIP

ニュージーランドの記事を見ている場面では、楽天トラベルへ繋がる箇所がありましたが、表示が遅く途中で閉じてしまったり、お気に入りに登録するハートのボタンを押したら記事一覧ページ戻ってしまうこともありました。

2度目の動画再生をした際も、20秒手前くらいでシークバーに触れました。

RETRIP

ゲイズプロット比較 記事一覧

こちらはFind Travel。画像エリアとテキストエリアが分離している特徴が見られます。

Find Travel

こちらはRETRIPです。写真エリアが小さいのでかなり近接していますが、なんとなく同じような特徴が見て取れます。

RETRIP

これは、PCサイトでも(多分)有名な『Fの字の法則』に似ていると思いました。PCサイトのアイトラッキングのように、スマートフォンの画面スクロールに合わせて視線を適用することが出来ないため画面内で左右に移動するゲイズプロットになってしまいますが、恐らくFの字に近い形を描いているでしょう。

Webコンテンツを読む視線の軌跡は“F”を描く – U-Site

総評

全体を通してみると、Find Travelの方が使いやすそうにしており、目的地への行き方まで調べることができていたため、Find Travelの方が良かったように見えました。

しかし、調査後ヒヤリングをしてみると以下のような回答でした。

▼Find Travelについて
良かった点:画面は使いやすい
イマイチな点:記事が宣伝目的に見える(ページ下部の外部リンクなどの存在によって)
イマイチな点:記事が、探している地域+他の地域の物が多い

▼RETRIP
良かった点:RETRIPの方が情報が多いので使うならこちら
良かった点:人にすすめるとしてもこちら
イマイチな点:画面の構成が分かりにくい(グルメの並びにエリアはイメージ出来ない、など)
その他:気になったところの行き方は調べられないが、自分で調べるから問題ない

アイトラッキングは、思ったことを口に出しながら操作してもらうことで、その場その場のストレスとなる箇所は見つけられますが、全体を通しての体験がどうだったかをヒヤリングしなくては誤った判断をしてしまう可能性もあることが分かります

今回で言えば、気になった場所への行き方が分かりにくかったRETRIPですが、アプリの中で見つけられなかっただけで普段は自分で調べるというユーザにとっては現状で問題ないということになります。

次回は、3名分の調査結果を元に簡単なまとめをしてみたいと思います。