消費者視点から考えるプロジェクトファシリテーション「消費者ファースト思考」

成功・失敗・頓挫・ペンディングという中途半端な状態問わず、かなりの数のプロジェクトを経験しています。役割はプロジェクトリーダーと言う立場で関わる事が最も多く、その時の最大の悩みは常にプロジェクトの方向性を皆に共感させ、プロジェクトに集中させる。と言うことでした。

どの会社でもよくある話だとは思いますが、弊社(当時の私の所属はNHN Japan、現:LINE、NHN JAPAN)もご多分に漏れずこの悩みは常に大きな問題となっておりました。そして2008年にプロジェクトファシリテーションと言う概念を導入する試みが、当時プロジェクトリーダー業務を担当している人を中心に社内で展開されました。具体的には「ファシリテーション型コンサルティングを提供しているケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズで使われている会議を円滑に進める手法を取り入れ社内に浸透させる」という事でした。

確かな成果として会議の基本単位時間は1時間から30分単位に短縮されファシリテーションと言う概念と共に、アジェンダとゴール設定、議事録、スクライブ(板書)などが浸透していきました。

ファシリテーションとは何か?

プロジェクトファシリテーションは、プロジェクトマネジメントと一緒に語られる事が多いと思います。簡単に整理すると

プロジェクトマネジメント(Project Management)
プロジェクトを計画通りに達成することに重点を置いています。

プロジェクトファシリテーション(Project Facilitation)
プロジェクトの状態を可視化し円滑に進めることに重点を置いています。

でも難しいプロジェクトの方向性を皆に共感させ、プロジェクトに集中させる。と言うこと。両方の役割がしっかりと機能すれば・・・。

会議は踊る、されど進まず

さて本題、プロジェクトの方向性を皆に共感させるとは、どういう状態でしょうか?

通常のプロジェクトにはゴールを設定します。
その上下には以下の様なものがあります。

ここでよくある会話が「ビジョンが見えない。分からない・・・。」「会議は踊る、されど進まず」が直ぐに発動されます。

今、この瞬間の消費者の姿

じゃぁ、こうしたらどうでしょうか?

今、この瞬間の消費者の姿をプロジェクトに関わる人全員で確認するのです。意識して「事業のミッション・ビジョン」と「プロジェクトのゴール」の間に入れましょう。プロジェクトに集中するには、大きな会社のビジョンよりも目の前の消費者の姿が大切という意味です。

 

1.消費者の理想のイメージを考える・とにかく語る※調査計画時に確認する事項

・プロジェクトリーダーが中心に考えると思いますが、極力色々な人の意見も聞きたいと思います。
・多分、全員独りよがり(多分ね。)
・ひょっとして事業のミッション・ビジョンの中にあるかもしれない。
・本当に消費者の事が分かっているのは新卒かもしれない。

2.消費者にユーザビリティ調査を実施

・アイトラッキングで行動を可視化します。「目は口ほどに物を言う」と言うことです。
・リモート動画調査などで言葉の抑揚から気持ちを探ります。
・インタビューで本音を聞き出します。

3.プロジェクト担当者もユーザビリティ調査を体験

・プロジェクトオーナー
・プロジェクトマネージャー
・プロジェクトリーダー
・プランナー、デザイナー、プログラマー・・・。
いろいろな人に消費者の気持ちになってもらい、そのように行動してもらいましょう
「目は口ほどに物を言う」と言うことです。

3つの視点が交錯する

ギャップ

皆様に提案したいこと

つまり体験を通したユーザビリティ調査を共有・共感のツールとして利用してはどうか?という事です。
今、この瞬間の消費者の姿をプロジェクトメンバー全員で共有・共感できれば、プロジェクトに集中させる事が可能と考えています。

消費者ファースト思考

近年ビジネス界に置いてもデザイン思考が注目を集めていますが、全員の体験をベースにしているので、それよりも簡単で腹落ちしやすい手法と考えています。これをおかいもの研究室では、消費者ファースト思考と呼んでいます。

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